第5章 告白 *微R
傑の手が伸び、しっかり浮き輪を掴んでくれた。
五条のサングラスを掛けているのが何となく気恥ずかしくておでこに乗せてみる。
「着替えに行ったっきり戻らないからどうしたのかと思ってたら、悟と戯れてるのが見えてね。」
『あっ、ごめん!そうだよね⁈
更衣室から出たら悟に絡まれて、そのまま海に入っちゃった。』
「うん。何やら叫んでる声が聞こえてきたから何となく状況は分かったよ。」
『あはは〜〜…』
確かに暴言を叫んだ覚えはある。
それにしても…。
傑から醸し出るフェロモンがヤバい。
露出している素肌のせいもあるけど、長い髪をひとつにまとめ、濡れた前髪を耳に掛ける仕草が妙に色っぽい。
『傑…なんか色っぽいよね。
女の私でもドキッとしちゃうんだけど…。』
「もその水着、よく似合ってて可愛いよ。」
いつもは見上げるばかりだけど、上目遣いでニコッと笑う傑に、思わずポッと頬が染まる。
『まっ、また〜//涼しい顔でそういう事言う〜‼︎』
「ハハッ、涼しい顔なんてしてないよ。
悟と仲良さそうにしてるのが遠目に見えて、気づいたら海に飛び込んでいたよ。」
『はいはい、どーせまた照れる私の反応を見て面白がってるんでしょー?』
私はおでこに乗せたサングラスを再び掛けると、浮き輪に頭を預け空を見上げた。