第16章 結ばれる *微R?あり
五条は窓の外に視線を向け、どこか遠くを見るように話し始めた。
「・・・もう半分は傲慢な年寄り共が牛耳ってる呪術界を変えるため。
その為には俺と肩を並べられる位の術師を育てなきゃだし?
傑は傑で他にやりたい事、見つけたらしいからな。
今回の天内の件で俺らも色々学んだんだよ。」
そんな事…考えてたんだ。
「俺らはこの呪術界を変えていく。
だからにも力を貸して欲しい。」
いつななく真剣な眼差しが向けられ、心臓が跳ねた。
『・・・・私、何も出来ないよ?』
「ハッ、バカだなぁ〜。が隣にいるから俺は頑張れるんだって。
お前が今ここにいなきゃ、そもそもこんな風に考えなかったよ。」
八の字に下がった眉を解きほぐすように、五条は唇をそっと額に当ててきた。
「ーーー大丈夫、何も不安な事なんてないから。
俺を信じて?」
視線が交わり、私がコクッと頷くと五条は柔らかく目を細めて満足そうに笑った。