第14章 代償
長い指が私の指を絡めとり、ぎゅっと包み込んだ。
「なぁ…この手、離したくねぇんだけど…」
『・・・・え?』
五条は徐にサングラスを外すと吸い込まれそうな程綺麗な瞳を細め、まるで愛おしいものを見るかのように私を見つめた。
そして、
「好きだ…。が好きだよ。」
キスを落とされた指は熱く、それ以上に顔が熱くなる。
嬉しい気持ちと未だ信じられない気持ちで心臓は爆発してしまいそうな程、大きく脈を打っている。
そしてきっと傑は私の気持ちと五条の気持ちを知った上でこの場を作ったんだ、と分かると何とも複雑な気持ちが込み上げてきてブワッと涙が溢れた。
『ひっ、、うっ、、うぅっ、、、』
「〜〜何だよ、、泣くなよ…。困らせるつもりじゃ、」
『ちがっ、、違うの、、嬉しいの、、、‼︎
嬉しくて幸せで、、、幸せ過ぎて泣けてくるの、、、うぅっ、、』
ぼろぼろと泣く私を困ったように見下ろしながら指で涙を拭ってくれる五条に、またしても涙腺が崩壊する。