第14章 代償
それがまさか、、、こんな展開になるなんて…。
硝子に言われた通り1人になった病室で目を閉じていると、廊下の方から何やら話し声が聞こえて来た。
聞き覚えのある声に思わず目を開け身体がピクリと反応する。
ーーーー五条⁇
するとドアが開く音が聞こえ慌てて目を閉じた。
ゆっくりと足音が鳴り、こちらへと近づいてくる気配。
「・・・、お前いつまで寝てんだよ…いい加減起きろよな…」
普段とは違い、弱々しい声を出す五条に心臓がキュッと締め付けられた。
え?てゆーか五条、私が意識戻ったって聞いてないの?
硝子は誰が入って来ても寝たふりを続けろって言ってたけど、、、あんな声を聞いたら罪悪感で胸が痛い。
少ししたらネタバラシしようかと思っていた時、
ガタンと側の椅子に座る音がし、温かい手が私の唇を撫でた。
ーーーー‼︎⁉︎
想像すらしていなかった行動と優しい手つきに心臓が跳ねる。
その手は頬を撫で髪へと移動し私の頭を撫で始めた。
何何〜〜〜〜〜〜⁇
どうしちゃったの⁈⁈
思わずヒクヒクと口元が動いてしまうが、どうやら本人は気付いてないのかその後も五条の独白は続いた。