第13章 焦燥
七海が先導し再び走り出す。
すると七海は前を向いたまま、
「その傷、呪霊の仕業じゃないな?
呪詛師が紛れ込んだのか?」
「はぁっ、はぁ、、それが俺にもよく分からないんだけど、、、
マジで地獄絵図のようだった…五条さんもっ、、血塗れだし建物は破壊されて地面は抉れてるしっ、、、はぁっ、はぁ、」
「・・・五条さんは?」
「最下層に向かった、、、‼︎」
バシュッ
蠅頭の残党を祓いながら七海はに視線を向けた。
ーーーあの人がさんを灰原に任せるなんて、余程の異常事態なんだろう…
灰原は全く気付いてないだろうが、あの特級2人がさんをいかに大事にしているかはこの数ヶ月で嫌と言うほど伝わってきた。
もしさんが息を引き取ったら、、、、
ゾクッと身の毛がよだつような感覚に襲われ身体を震わせた。
「ーーー七海っ⁇、、先行くぞ⁈」
「あ、あぁ、、すまない。」
汗をびっしょりと掻き、校舎へと入って行く友人の後を慌てて追う。
さん、、、
あなたが死んだらこの世界は均衡を崩してしまうかもしれないですよ。
だから、あなたはここで死んだらダメだ。