第26章 待ってた
「あの‥すいません」
「はい」
「何かいい事あったんですか?」
「え?」
「あ‥えっとその‥喜んでいる声がしたので‥」
コビーはそう言いながら子供の方を見た
「お父さんがね!大変な思いしなくて済むんだって!!」
子供はそう言って笑った
「大変な思い‥?」
「この島には電気がないんです‥なので男の人達で電気を作ってるんです‥毎日毎日‥でもそれをやめるとこの島の電気はなくなってしまう‥私の主人も電気を作っています‥たまにしか会えなくて‥」
「でも!もう平気なんだ!お姉ちゃんがいるから大丈夫だって言ってたの!」
コビーとヘルメッポは顔を見合わせた
「そのお姉ちゃんって‥?」
「どんな人だったか覚えてますか?」