第4章 紙紐
彩華は優しく、吸血鬼に対しても人間と変わらない接し方をするし
怒る時は怒る(怖い)
そして···。
(俺の彩華でもある。色んな物を俺は貰った)
だから次は俺が
ぎゅ
「····」
「ロナルドさんどうしました?」
「手、貸して」
言われた通りに私は手を差し出す。
ロナルドさんは慣れない手つきで赤いリボンを結ぶ
「今はさ!これしか無いけど···いつかでいいんだ。俺と···俺と···う"ー···」
「大丈夫ですよ」
「ーー!、俺と··結婚してくだちゃい!··えーん!噛んだーー!」
「····」
結ばれた指は違うけど、彼なりに一生懸命出した答え
ならば私が出す答えは
ぐすっ
「えーん···」
「ロナルドさん」
「うん··?」
すっ
添えられた両手が吸血鬼の頬に触れ
「はい、喜んで//」
「彩華、泣いてる?(綺麗な涙)」