第3章 おでかけ
ぱっ✿
「着いたよ」
「ここは?屋敷じゃない··?」
「うん、そうだね」
連れて来られた場所は
「海?というか御祖父様、何故海に?」
パチャッ
「うん、一緒に見たかったからね」
「御祖父様って、なんやかんや"人間"らしい所もあるんですね」
「そうかな?でも昔、友人にも言われた」
『お前··吸血鬼のくせして海が好きとか。人間みたいだな』
『海?行きましょ!私海大好き』
「御祖父様?」
はっ
「ちょっと寝ていたよ」
「海に入りながら寝れるとは···」
「彩華くん」
「はい?」
「何日間ここにいる?」
「?!、そりゃお出かけですから直ぐ帰れるんじゃ··?」
「1週間いてくれないかい?」
「は···」
その御祖父様の消え入りそうな声を聞くと自然に出た
「はい。でもバイト先に連絡しなきゃ」