第1章 01
何でこうなったのか...。
「マルコ...起きて...」
「んっ...あ?なんだよい...こんなはや...」
男の癖に何だか色っぽい声をこぼしながら目を開けたマルコは私をみて固まる。
そりゃそうだ。私だって起きてから固まった。服も下着も着けないでマルコの腕の中で目が覚めたんだもの。
シーツで前を隠しながら起こされたらそりゃ固まる。
だって、私たちはそんな関係じゃあないんだから。
「...なんの冗談だよい」
「こっちが聞きたいわ」
自分に掛かるシーツの中を確認して再度枕に頭を沈めた。
きっと彼もなにも身に付けてなかったのだろう。
何でこうなったのか、心当たりがない訳じゃない。
昨日の夜
マルコの部屋でお酒をのんだ。サッチにエース、イゾウとビスタ。
エースがよってトイレから帰ってこなくなり、サッチが明日の準備のため就寝しイゾウとビスタも酒に飲まれる前に帰っていったのは覚えてる。
結果マルコと二人でお酒を飲んで、それから......
「静かになったね、エース大丈夫かな」
「どうせ自分の部屋で寝てるよい」
しんっと静かになって。
トロンとした目でこちらを見るマルコ。珍しく酔っているようで、何だか私も頭がボーッとしてきて。
それから、
前のめりになる体。
どちらともなくキスをした。触れるだけのキスを何度も...何度も...