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【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第28章 染まりゆく







「いっくよー」





手に持っている消しゴムを握りしめる。隣にいる硝子はシャーペンを上へと持ち上げた。




掛け声と共にそれを目の前にいる悟へと瞬時に投げつければ、硝子の投げたシャーペンはピタリと悟の目の前で止まり、私の投げた消しゴムのみが彼の額へとコツンと当たる。





「うん、いけるね」




「げ、何今の」




「術式対象の自動選択か?」




「そ、今までマニュアルでやってたのをオートマにした。呪力の強弱だけじゃなく質量、速度、形状からも物体の危険度を選別できる。毒物なんかも選別できればいいんだけど、それはまど難しいかな。これなら最小限のリソースで無下限呪術をほぼ出しっぱにできる」




「出しっぱなんて脳が焼き切れるよ」




「自己補完の範疇で反転術式も回し続ける。いつでも新鮮な脳をお届けだ。前からやってた掌印の省略は完璧、赫と蒼それぞれの複数同時発動もボチボチ。あとの課題は領域と長距離の瞬間移動かな。高専を起点に障害物のないコースをあらかじめ引いておけば可能だと思うんだ。硝子、実験用のラット貸してよ」





「えー」






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