• テキストサイズ

【呪術廻戦】抱きしめた分だけ君を想う

第24章 告げる





ゴッと鈍い音が響き渡る。



五条が夏油の顔面を殴ったのだ。しかし夏油は微かによろけただけで、グッと足に力を踏み入れる。





「私は好きだと伝えた。彼女に、好きだと伝えたんだ。君のようないくじなしとは違うッ」




夏油はあえて五条の拳を受け入れたのだ。




「俺がいくじなし?ついに頭沸いたかッ!!」




「私はいつだって正気だよ。何も分かっていないのは君の方だろうッ!!」




今度は夏油の番だ。まるで鉛玉で殴ったかのように重たいストレートが五条の右頬へとぶつかる。




バキッドコッと痛々しい音が響くが、五条も夏油も己の術式を使うことはなく、ただ目の前の相手へと殴りかかった。





何故術式を使わないのか。普段の喧嘩ならば使っていたはずだ。




けれど、五条も夏油も己の拳をぶつけ合うだけで、決して呪術を使うことはなかった。





それには意味があったはずだ、二人にしか分からない、そんな意味が。













/ 647ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp