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MapleProject〜Happybirthday〜

第3章 日野紡誕生日特別ss




『あと一人欲しいんだよね…』
『4人じゃだめなんですか?』

そんなやり取りを行いながら社長と私は事務所をでた

『社長どうして4人じゃなくて5人にしたいのか教えてくれませんか?』
『莉花、月華咲、沙希、明麗奈、充分に見えるかもしれないけど声の厚みやパフォーマンスの時何かと奇数の方がいいの』

そう言って社長はよく路上ライブがされている場所に向かった。

『あの子…気になる…』

社長の目線の先には路上ライブにも関わらずそれを見ている人の方だった。

『ねえ、ピン子の髪のあの子。私が求めていたのは絶対あの子!声掛けに行くよ!』

その子がちょうど動いたので声をかけるため後を追いかける。

『ねえ、あなた音楽は好き?』
『…社長!スカウト素人なんですか?!いい加減慣れてくださいよ!』

急に呼び止められてしかも音楽好き?なんて聞かれたもんだから女の子は少し困った顔をしていた。

『あ、ごめんなさい。申し遅れましたMapleProjectの社長財前類です』
『同じくMapleProjectのマネージャー、篠原です』
「あ、はい。えっと…日野紡です」
『早速でごめんなさい。今私たちアイドルのスカウトをするためにここに来たんだけど是非日野さんに来て欲しいって思って声をかけさせてもらったの。興味無い?』
「えっと…私は何やってもダメなので大丈夫です」

そういった彼女はどこか寂しそうで悔しそうで気になってしまった。そうか社長はそれを見ていたんだ…。

『あの、良かったらレッスン見てみませんか?その後でもう一度考えて見て欲しいです。私もあなたにはぜひ来ていただきたい』
『たまにはいい事いうじゃん!じゃあ私の秘密もその時教えてあげるから、とりあえずレッスン見てって!事務所すぐそこなの!』

彼女に有無を言わせずにでもちゃんと着いてく日野さん。やはり気になるのだろうか。
社長は少し抜けてて心配にな時もあるけど人を見る力は絶対だから。
道中は一緒に活動する方達の話をしていたよ。でもその話をしてる時から日野さんは何となくキラキラしてた。

『着いたよ。ここが事務所。今日はたまたま4人揃ってのレッスンだから』
「え、MapleProjectって…」
『それは中で!』

社長はそう言って自動ドアを抜けてレッスン室に向かう。なるほど…わざとこの日にスカウトしたなって思った。
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