第1章 折寺中学校
「お前らも3年ということで、本格的に将来を考えていく時期だ。
今から進路希望の紙を配るが…」
「大体、ヒーロー志望だよねー!!」
担任の伊達先生が進路希望の紙をブワサァッとばら撒いた。
「「「「「「いぇ〜い!!」」」」」」
「だてせんせ!紙が可哀想だからちゃんと配って!」
「ム!悪い藤見!!あと皆!!校内での個性の使用は原則
禁止だからなー!!」
伊達先生がばら撒いた紙を拾い集め、配りなおしていると、
「センセー!”皆”とか一緒くたにすんなよ。俺はこんな没個性共
と仲よく底辺なんざ行かねぇよ」
爆豪勝己が声を上げた。
「「「「「「それはねぇだろ!!!!!」」」」」」Booooo!!!!
案の定ブーイングの嵐
「あぁ…確か爆豪は雄英高だったな」
と伊達先生が言うと、
さっきまでのブーイングが嘘かのように消え
皆から驚きの声が上がった。
「雄英って…国立の?」
「今年偏差値79だぞ!」
「倍率も毎度やべぇんだろ!?」
驚くのも無理はない
雄英高校はエリートが集まる超難関校だからだ
「そのザワザワがモブたるゆえんだ」
爆豪は皆の反応が期待通りだったようで満足げな表情を浮かべている。
「模試じゃA判定」
「あのオールマイトをも超えて俺はトップヒーローとなり」
「必ずや高額納税者ランキングに名を刻むのだ!!!」
爆豪がこう言うと伊達先生が思い出したように
「そういや緑谷と藤見も雄英志望だったな」
するとクラスメイトが
「「「「「「ぶっははははははははww」」」」」」
大爆笑し始めた
「「「「「「藤見は分かる!可愛いし強いし天使だし!」」」」」」
「「「「「「でも緑谷は無理だろwwwwwwww」」」」」」
皆は笑い、爆豪は呆然とし、緑谷は机に突っ伏した
その時、この作品の主人公藤見琴葉は
笑わず、呆然ともせず、机に突っ伏しもせず
「いずくん、大丈夫。私はいずくんの味方だからね」
と、緑谷の手を握っていた。
すると爆豪はやっと状況を理解したのか急に緑谷の机を爆破した
「こらデク!」
爆破の勢いで緑谷と、緑谷の手を握っていた藤見が吹っ飛んだ。
「痛っ…いずくん大丈夫?怪我してない?」
「あ、うん!大丈夫だよ。心配してくれてありがとう」
次へ進む⇒