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四季を追い求めて

第1章 突然の別れ


四季が学校を退学になった。

いつも通り学校に登校し、校門の所で先生に呼び止められたかと思ったら、いきなり四季が退学になったことを告げられた。
ぽけー、っとしながら先生に言われた言葉をもう一度繰り返す。四季が退学かぁ……いやいやいや、なんで?

大して働かない頭で、そのまま全速力で四季の家に向かう。……この際学校なんてどうでもいい!
私の完全無欠席・無遅刻の称号が破れようとも、今は幼馴染の方が大事だ!

走りながら心の中にいる四季に問いかけるも、勿論返事が返ってくることも無く、ひたすらに全速力で走る。
……ちょっと疲れてきた。待ってバック校門に忘れた!


でも四季のことだから、どうせ誰かの為の喧嘩とかが理由で退学になったに違いない。……そういう人なんだ、昔から。

とは思いつつもも、心配なものは心配だ。
……おじさん、怒ってるだろうな。早くフォローに行ってあげないと、四季が大変な事になってしまう……。
あの人は怒ると怖いのだ。……待って、四季ちゃんと生きてる?


「生きてる!?四季!」


道を曲がり、やっと四季の家が見える。という所で私は全力で四季の生存確認をした。……もう少し違う言葉の方が良かったかも。

しかし、そう言って勢いよく四季の家を見た私は、絶大なショックを受けることになる。


「何……これ」


私は唖然として、立ちすくんだ。

そこには、確かに昨日まで綺麗であったはずの店が粉々になっている。ガラスは割れ、壁は崩れ……中まで崩れてる…?
空いた口が塞がないとはこの様な事だろうか。暫く放心状態であった、私の頭と体はようやく動き出す。

……強盗だろうか。いや、それにしては派手すぎるような。

待って、四季とおじさんは?


足を動かして急いで店中に入るも、あるのは粉々になったガラスだけ。
足元にあるガラスに気をつけて、店内を進んでいく。……いない。


「四季!おじさん!」


再度呼びかけをしながら、店から住居内に入る。
……今は緊急事態だから、不法侵入じゃないね!よし!

キョロキョロと辺りを見渡すが、二人はどこにもいない。
しかし、店内と比べるとこっちは何も変わってないように見える。……店内で攫われた可能性が高い!
……これをわかっても、どうしようもないけど。

本来なら警察に通報するのが正しいのだが、私の勘が間に合わないと告げている。
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