第2章 突然のデート、、?
『よっし、LINEゲット〜♪』
「うわ」
アイコンを見て、思わず声を出してしまった。
ツーショットの写真。あまりにも顔が良すぎる。隣にいるのは友達なんだろうか。友達もかなり整った顔をしていて、ふと類は友を呼ぶということわざを思い出した。
『うわ、ってなんだよ』
「いや別に…」
『なーに、もしかして燐音くんの顔に見とれちゃった?』
「…」
『は、ちょ…チャン?』
図星な事を堂々と言われて、固まってしまう。
顔が熱い。この店、エアコン効きすぎじゃない?
『いや…そんな反応されちゃあさすがの俺っちも焦るんだけど。』
あぁ、黙り込んだの、良くなかったかな。
図星なの絶対バレた。
『なァ、チャンって』
「あ、あはは!別に図星とかじゃないんで!お友達、すごくかっこいいなーって!」
『あン?友達?』
「そう!このグレーの髪の人!かっこいいですよね!!」
『あー。俺っちのことがだーいすきなニキくんね』
「ニキくんって言うんですか!仲良いんですね!いいですね!ていうかこのお店暑くないですか?ハハハ…」
さすがに我ながら取り繕うのが下手すぎる。
『チャン』
「な、なんですか〜?暑いなぁ〜… あ、なんか注文します?」
顔を手でパタパタと仰ぎ、メニューの方に目線を逸らした瞬間。
『さっきから顔、真っ赤なんだけど』
「………!!!」
突然耳元で囁かれ、ガタガタと音を立てて椅子ごと後ずさってしまう。
『ハハ、耳弱ぇんだな』
「ちが…っ!い、いきなりやめてください!」
テーブル越しに身を乗り出した燐音さんがニヤニヤ笑っている。近い。あまりにも近すぎる。
『ま、からかうのもこのくらいにしとくか。食おうぜ』
燐音さんは何食わぬ顔で椅子に座り刺身に手をつけるが、私の方は正直ご飯どころではない。