第3章 再会 久々の友達
いよいよ今日だ。いよいよ池袋に行くんだ。
私と帝人くんは新しい土地、新しい街、新しい生活に胸をふくらませていた。
そして、新幹線に乗って友達が待っている池袋に着いた。
そこには人、人、人。数え切れないほどの人でごった返していた。それは今が午後6時を過ぎているのも理由のひとつかもしれない。
帝人「はぁ、帰りたい・・・」
『えっ、帰りたいって、帝人くんがここに来たいって言ったんじゃん!』
帝人「それはそうだけどこんなに人が多いなんてさ」
そんなことを話していると、帝人くんにサラリーマンみたいな男の人が肩にぶつかってきて、帝人くんは謝ろうとしていた。でもその人は帝人くんのことに気が付いていなかった。
『帝人くん、大丈夫?怪我、ない?』
帝人「うん(´-д-)
失敗した、かな?」
人の多さはなんとなくだけれど予想はしていた。んだけど、予想はおろか、想像もしていないぐらいだったため、私たちは圧倒されていた。
すると、誰かに声をかけられた
「よっ、帝人!涼!」
帝人「『えっ!?』」
近くに立っている人を見上げると、そこには茶髪の青年が立っている。耳にはピアスもつけていてどこかの変な人なのかと思ったのだけど、どこかで見たことのある面影に心当たりがあったので聞いてみる。
『えーっと、正臣くん?』
正臣「疑問系かよ。よしならば答えてやろう!
3択で選べよ、①紀田正臣、②紀田正臣、③紀田正臣!」
その言葉に、帝人くんが反応する。
帝人「うわぁ!紀田くん!紀田くんだよね!」