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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第8章 音楽家と華(FILM REDネタバレあり)NO SIDE



寄港した当初は予想外に一悶着あったものの、その日以降は村人達とも親交を深めて仲良くしていた。中でもシャンクス達の人柄に絆されたらしいルフィは、いつの日にか何度も彼らに入団希望を出しては袖にされるようになった。もちろん娘のウタもルフィと仲良くなって、真剣勝負という名の卑怯上等な遊びを毎日楽しんでいる


それを優しく見守ってくれるマキノや、遊びが過ぎて言い合いになるとシャンクスと止めに入ってくれる……。正直ウタは今まで降りた陸で一番、この村の雰囲気に居心地の良さを感じたのだ。何せここは賊が滅多に来なくて平和、長閑(のどか)でアットホームな空気がある。シャンクスもやマキノとバーで会う時、子供を世話する苦楽と相談なんかも溢している。さすがにウタ本人は自分がいる場で話し始め、大人が感慨深く育児を語る場面だけは居心地悪かったが……




シャンクス「いやぁ〜、世の中の両親ってのは尊敬するぜ」


ベックマン「同感だ」


ヤソッブ「ウタも野菜が嫌いなタイプでな、養育本やらアドバイス聞いて頑張ってるんだが……。何でも最初は食わず嫌いを起こしたり、肉が好物でそれ以外は好き嫌いが激しいんだ……」


ホンゴウ「ああ。だからルフィはすげぇよ、ちゃんと飯を全部食えて元気なんだからよ」


ウタ「ちょっ、みんなしてバラすのやめてよ!お野菜マズいんだから仕方ないじゃん!」




子供は成長していくにつれて性格がはっきりし始め、好き嫌いや得意な事も苦手な事も個性が増えていく。そして赤髪海賊団が今なお苦戦している一つ、それが食べ物による好き嫌いだ。彼らは散々悩まされてきたので、ルフィが何でも美味しく食べれる事に感心している


ちなみにシャンクス達はこれまで立ち寄った場所でも、ウタが出来ない事を出来る子供は褒めて負けず嫌いなウタの成長を促してきた。なのでウタは家族が周りの子供を自分と比較し、褒めたり構いすぎたりすると当然面白くない。それに何だかんだと言い合った末に、最終的には大人達が折れて食べてくれるから良いんじゃないかと思っている。自分は自分で別に今のままで良い、ウタも海賊の一員であるし、美味しい物やこれでいいと思う事を堪能したいだけなのだ


それで拗ねて嫉妬する娘を彼らは可愛いと思うし、今回も恥ずかしがったって「嫌ものは嫌」と言うウタに無理強い出来ない
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