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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第14章 故郷の滞在日誌





故郷での最後の食事はフーシャ村のマキノちゃんのバーで宴が行われ、村人達がダダン一家も招いた盛大な宴会となった。料理は村の女性達が次々作って運んでくれて、後半は食事がすんで料理ができる男性陣が交代で料理を振る舞った。何せ食べ盛りなのは修行のカロリー消費や成長期に入った子供達だけではなくて、サバイバル生活をしている山賊達はみんな大きな胃袋を持っている……。彼らは満タンのお酒が入ったジョッキを片手に、つまみをちょこっと頬張りながらお酒を飲める村人達と飲めや歌えやのどんちゃん騒ぎ……。昔より仲が良い気がするし、普段は厳しい村長さんもほろ酔いなのか「まったく羽目を外しすぎじゃ……」と小さな悪態を吐きながらも楽しげだった───











そんな僅か数日間の帰郷という旅行も終わり、私が海軍本部に戻らなきゃならない刻限が訪れた。別れの場所はフーシャ村の小さな港で、ゴア王国で多めに仕入れた食料を乗せたイカダと連結させた自船と紐で繋いで停めてある。見送りは怪我が治りかけで絆創膏だらけのエース達と、全員一緒にダダン一家も来てくれて、巨体なコハクも大勢の人達や建物があるから着地はせずに上空をホバリングしながら私を見下ろして。海では海王類のカナデが距離を置いて縦泳ぎで待機していて、私の出航を静かに待っている




「じゃあねみんな、ありがとう!休みが取れたらまた来ます!」

マキノ「ちゃん気をつけて帰るのよ?みんな貴女とガープさんをずっと応援してるから!」

ダダン「せいぜい頑張って暴れてやんな!」

サボ「また来てくれよ、元気でな!」

ルフィ「今度来た時はオレ達三人、もっともーっと強くなって驚かせるからな!」

エース「姉ちゃんにもジジィにも負けねぇぜ、楽しみにしてろよ!」



明るい笑顔で送り出しの一言をくれる五人の後ろで、山賊達と村人達も「頑張れよー」と次々声をかけて手を振ってくれた。私は全員の声援に答えて拳を握って突き上げて見せ、自船を船場に繋いだロープを外して錨を上げた。きっと潮風が強く吹いてくれているので、行きより重量が増した私の船も無事に運んでくれるだろう。ちゃんと追い風を掴んだ帆が船を前進させていて、見送ってくれる人達に大声で「またね〜!!」と叫んで手を振った


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