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転生しちゃった元鬼殺隊士の救済録

第13章 里帰り





私は海軍の養成機関を飛び級制度で合格し、最年少という良くも悪くも目立つ年齢で海兵になった。すると案の定、他の海兵達は既に交流がある者や気にしない一部除き、私を贔屓で入隊させたのではと噂がたった。何せ私は血の繋がりが無くてもガープ中将の孫で、色んな人間が集まる組織は問題が絶えない。それに私自身の容姿が弱っこく見えるのも原因なのか、性別のせいもあって尚更の事だった


と言っても、血縁じゃ無いという事実は知らなかったらしく、私達は本当に血の繋がってる家族だと思われていたけども……。けどまぁ、不満を幾つ持たれても周りの偏見や差別は気にしていられない。前世で鬼殺隊に入りたての頃も同じような環境だったし、実力主義の場所は昔で慣れっこである……


その為、入隊してからずっと上官の指示を無視する時もあったが、任務は必ず失態が無いように努めている。そして味方と市民の被害を抑える為に最善を考え、持ち前の察知力と自慢の腕っぷしで有言実行を胸に奮闘し続けている。これでも前世じゃ人喰い鬼と戦っていたので、ぶっちゃけ悪魔の実の能力は血鬼術にそっくりだから戦い慣れるのに場数は要さない。しかも弱点は海だけじゃなく、海と同じ成分とエネルギーを持つ海楼石や、自然そのもので接触出来ないゾオン系には武装色で攻撃が可能なのだ……


その点で私は覇気と六式を既に教わって身につけており、ロジャーから貰った前世の日輪刀(?)と同じ二つ刀は海楼石で出来ていたらしく、おじいちゃんが調べてくれて判明した。おかげで好き勝手言われたかつての噂は次第に沈黙し、王下七武海の最強と剣士と謳われるジュラキュール・ミホークと剣を交え、一年半後には中将の役職を得ることになって……


しかし誰もが私に対して好意的なわけがなく、例えば完璧主義の大将赤犬ことサカズキさんは私の勤務態度が気に入らないようで。時々上司に嫌がらせのような仕事内容を届けさせたり、命令無視や現場の効率で事件に無関係の良心的な海賊を逃した時は怒りを買い、行動全てを不満そうに睨まれる。稀に意見が合わなかったり、嫌味な同僚なんかもいるし、そういう相手と接するのは当然疲れるのだけど……


それに厄介そうな性格のドフラミンゴさんには、多少の興味を持たれて絡まれた経験もあった。正直彼には仄暗いものを感じているので、あんまり関わりたくないのが本音である
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