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あなたと紡ぐワンピース

第1章 夢の始まり


記憶の始まりは〘赤〙だった。

目を開けると視界いっぱいの赤。赤は男の人だった、目が合うとニィっと笑った。

「オレはシャンクス。お前は?」

話を聞くと、私は船に落ちてきたらしい。(正確には船のすぐ横。海に落ちたらしい)
でも私は何も答えられなかった。
〘何も覚えてなかった〙

「そっか!お前の名前はだ!そうしよう。」

そうして、彼は拠点にしてるというフーシャ村に連れていってくれた。

彼は赤髪海賊団の船長をしてるらしい。
何も覚えていない私に色々な事を教えてくれた。

そしてフーシャ村には私と同じ歳くらいの男の子がいた。
彼の名前はルフィ。海賊に、シャンクスに憧れている。

すぐに仲良くなり、打ち解けた。

シャンクスは私を海には連れていってはくれなかった。
いつもお留守番。

きっと、この島を拠点に活動しなくなったら置いていかれるんじゃないかと思ってる。
子供だから仕方ないと、そう言い聞かせていた。

でもきっと、大人になったら海を自分で渡ってみたいと決心した。

「おーい!!」

海から帰ってきたシャンクスは手のひらに何か持っていた。

「おかえり!シャンクス。みんな!」

ヤソップもベックマンもみんなケガなく元気そう。
みんなニコニコしてる。
そんな彼らの海での姿を見てみたい。
きっとヘラヘラしないで真面目に海賊をやっているのだろう。
そうじゃなきゃ、怪我ひとつしないで帰ってくるなんて芸当出来るわけない。

私の前ではそんな姿見せないのに、不思議だ。

「に珍しい物やるよ。」

そういってシルバーのブレスレットを私の左手につけてくれる。

「これ…?」

「不思議な磁力をもってる石がはめられてるんだそーだ。ペア同士でしか引き合わない特別な石なんだ。こっちはオレが持ってる。」

もしかして、そろそろ島を出ていってしまうのだろうか。
彼らは海賊だ。
何者にも縛られない。自由な人達。

「そんな顔するな」

「うん…」

「オレはお前の名付け親だ。いつでも大切に思ってる」

「うん」

視界がボヤけてシャンクスの顔が見えない。
情けない。
お別れの時は笑ってバイバイするつもりだったのに。
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