第1章 夢の始まり
話を纏めると、5年前。
貨物船に間違えて乗り込み、しかもよくわからない島に降ろされ、途方に暮れていた所をスモーカーさんに拾われ今に至る。
「「(やっぱりルフィの兄妹だわ)」」
「深い事情ってか、浅い事情だったな」
呆れたの一言だ、と言って金髪の人はキッチンに入って行った。
「いや、しょーもないかもしれないけど、当時12歳だから。よくわからない島に置き去りにされて、死ぬかと思いましたから」
「ホントはドジだよなぁ!」
「ドジっていうか、今の今まで常識的なヤツだなって思ってたのに一気にルフィの妹なんだなって伝わってきたわ。」
ホントしょーもない話ですいませんね。と、不貞腐れる。
「ところで…」
「はい、なんでしょうか剣士さん」
「その刀の力なのか?さっきの処刑台に落ちた雷は」
「あぁ〜、まぁ…そうです。」
興味深そうに太刀を見るので、渡す。
「変わった感じがするな」
「はい。それは海軍でも希少な武器の一つです。海楼石入でさらに雷石っていうグランドラインでも貴重な鉱石で作られてます。ボクは全然使いこなせてないけど、本来なら雲ひとつなくても雷を落とせる設計になってるらしいです。対能力者用の武器です」
「なるほど。ほら返す。」
返された太刀を握りしめる。
ホントならもっと実力のある人が使うべき武器だとは思う。
女の子が売ったらいくらになるかしら〜って言ってる。
え、売らないよ?
「そういや、荷物ってさっき言ってたな。ルフィと島を出る予定だったのか?」
「いや、約束とかはしてなかったです。荷物まとめて海軍辞めてからルフィを追いかけようと思ってたんですけどね…」
ちらりとルフィを見る
「ん?」
「ルフィがいきなり連れてくるからお金とか準備してたのに全部置いてきちゃったよ」
「あー、わるい!だってよぉー見つけたら連れてかなきゃって思ってよ」
「いや、良いよ。ルフィがそう言う性格だってよく分かってるし。」