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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第6章 第五話 復活の葉


燃え盛る激しい炎と神田の界蟲が、AKUMAを包んだ。

「クッ…引き上げるゾ!!」

攻撃を食らったAKUMAたちは、分が悪いと感じたのかそのまま逃げていく。
間に合ってよかった、とホッした表情で、ユキサは不二を地面へと降ろす。

「彩音は!」

少しよろけながら、不二が彩音へと近づいた。
雪の中に埋もれていた彩音は、抱き起こされる感覚でうっすらと目を開ける。

「しゅうすけ…」
「大丈夫?彩音」

不二の後ろにいるユキサを見て、彩音は大丈夫と声をかけようとして。
そのまま、意識を失った。

「彩音!」

不二が声をかけるが、彩音は目を覚まさない。

「不二、ここから少し行った所に小屋があるの」

そこへ連れて行こう、とユキサが言った。
頷いた不二が彩音を背負う。
エルダとフレイも寄ってきてユキサが事情を説明し、一同は小屋へ向かう事になった。

再び天候が変わり、吹雪になる。

暑さよりはマシなのだろうが、こうも天候が変化すると次第に体力は削られているようだ。
少しだけ息を切らし始めたユキサを、神田はチラリと見ていた。

小屋に着く頃、彩音が目を覚ました。
暖炉に火をつけて部屋を暖める。
寒い…と言葉を漏らした彩音のおでこに、エルダが手を当てた。

「熱い…。冷やした方がいいわ…!」

少し慌てたようにしながらタオルを水につけるエルダ。
彩音を横に寝かせながら、その額にタオルを乗せる。

AKUMAからの吹雪の攻撃を受けていた。
それに加えてコロコロ変わる天候に、体調を崩したのだ。

「俺は行く」

椅子から立ち上がった神田が傍にあった六幻を手に取る。
AKUMAが逃げた。
先にイノセンスを奪い取られる可能性がある。
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