• テキストサイズ

【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第5章 第四話 黒の教団壊滅事件!?


「リーバー」

ギロリ、と睨まれ、リーバーは慌てて逃げていった。
神田、どうかしたの?とユキサが首を傾げた。
ユキサから酒を奪ったのは神田だった。
飲んで中身が度数の高い酒だとわかった神田がリーバーを睨んだ。
お酒を初めて飲む人に渡すようなものじゃない。
事情を知ったユキサが、じゃぁもっと度数の低いのを…と探そうとしたが、

「やめておけ」

神田に止められてしまった。



一方、彩音と不二は団員たちの勢いに負けて、仕方なく少しずつだが酒を飲んでいた。
カクテルが気に入った彩音は少しだけ飲むペースが上がっているようで、不二が隣で心配している。

「彩音、そろそろやめておいた方が…」
「ふぇ?」

しゅうすけ、と舌足らずな返事が返ってくる。
既に呂律が回ってない彩音に、手遅れだったかと不二が頭を抱えた。

「小鳥遊さん、大丈夫ですか?」
「はれぇ…ユキサ…」

向かいに座っているユキサが声をかけると、ぼんやりしながら彩音が体を乗り出した。
ふらふらしている彩音を、慌てて立ち上がって支えようと腕を伸ばした時だった。

チュッとリップ音が響く。
え、とリップ音を聞いた者たちがそちらを向くと、彩音がユキサの頬にキスをしている所だった。

(なんだ、頬か…ってそうじゃなくて!!)
「彩音!!」

周りが邪な思考に走りそうなのをよそに、不二が慌ててユキサから引き剥がす。
不二に押さえられながらも、彩音が少し拗ねたような表情をながら言った。

「なあに?しゅうすけもチューすりゅ?」
「彩音…」

顔を近づけようとする彩音を不二が手で制した。
まさか酒癖がこんなに悪いとは…。
じゃぁリナリーに…と行こうとする辺り、どうやら誰彼構わずキスをしようとしているようだ。
酒に弱い上にこんな風になるんじゃ、この先酒を飲ませてはならないな、と不二は思った。
/ 519ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp