第5章 第四話 黒の教団壊滅事件!?
―――――ガシャーーーーーン!!!
ん?とユキサは音のする方へ振り返った。
今しがた、神田と共に教団へ戻った所だった。
神田は気にせず前を歩いている。
何の音だろう?と思っていると、アレンが部屋から出てくる。
中央の吹き抜けを覗き込み、首を傾げていると、神田とユキサの姿に気づいた。
「あ、2人共おかえりなさい!今の音、なんですかね?」
「知るか」
俺に話しかけるな、モヤシと神田は機嫌悪そうに去っていった。
そんな態度に苦笑いをしながら、ユキサがアレンに駆け寄る。
「ただいま、アレン。あのね、任務がその…」
不発だったのね、とコーヒーを手に歩いてきたのはリナリーだった。
ユキサが頷くと、それで機嫌が悪いのかとアレンは納得する。
まぁ、元々アレンとは反りが合わない神田なので、なんとも言えないが。
ところで、とアレンがリナリーに問いかけた。
「さっきの音、下からでしたけど大丈夫なんでしょうか?」
「科学班フロアからだと思うわ」
兄さんたちが騒がしくしてごめんね、と言うリナリー。
特に他に疑問に思っている人もいないので、これが日常茶飯事なのだろう。
「あ、そうだ!僕も食堂行こうっと」
リナリーのコーヒーを見て、アレンは朝食へ行くことにしたようだ。
ユキサは神田から、コムイへ報告書を届けるよう伝えられていたので、リナリーについていこうとしていたが。
「駄目よ!!食堂はダメ!!!」
リナリーがそう叫びながら、アレンを止めたのである。
え?と首を傾げるアレンに、食堂は今掃除中だからとリナリーが挙動不審に答える。
なら手伝いますと言うアレンに、更にリナリーが叫んだ。
「だーめ!お願いだから…あ、そうだ!よかったら一緒にコーヒーを届けに行かない?」
ユキサも、と振り返ったリナリーに、元々行く予定だったユキサは頷いた。
「兄さーん、コーヒー入ったわよ~」
何やら入り口がとんでもないことになっているのだが、気にせずリナリーが部屋へ入る。
おぉ、リナリー!と嬉しそうなコムイ。
呆気にとられながらアレンとユキサも入ると、そこには何やら大きなロボがいた。