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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第25章 第二十四話 アレンを追って


「神田って、ホントわからない…!」

ギリッとアレンが唇を噛んだ。

「キミが生きてて嬉しいと思いました。でもアルマは?彼と一緒に自由になるんじゃなかったんですか?」

なのにどうして、団服を着てるんですか!?
せっかくの自由を、どうして捨てたんだ!!
あの時のユキサの気持ちは…!!

「アレン、その事は…」

ユキサの言葉を神田が手で制し、アレンの胸倉を掴み上げた。

「…たとえおまえでも、死ぬまで誰にも話さないと誓った。アルマとの最期は、俺だけのものだ」

―――――テメェがくれた、俺とあいつの自由の証なんだよ。

その言葉に、アレンが大きく目を見開いて…。

そして、神田に掴まれたまま、泣いた。

「うわ、泣いた!?おい不…ってテメェらも泣いてんのかよ!?」
「いやだって、神田からそんな言葉を聞けるなんて…」

うんうんと涙を流し合っている不二と彩音を見ながら心底嫌そうな顔をした神田。
しかしその神田の手から、アレンがずり落ちる。

「アレン!!」
「うぁっ…!!」

再び傷を抑えて苦しみ始めたアレンに、ユキサが駆け寄る。
傷口を見た3人が、これはいったい…?と驚きに目を見張った。
とその時、神田が六幻を掴んでバッと振り返った。
そこには誰もいないが、神田は警戒を解かない。
神田?と不二に呼ばれて、なんでもねぇと神田が答えた。

「これは、イノセンス」
「ユキサ、知ってるの!?」
「私が制御できるから、多分そう」

アレンは一度、ティキに心臓を食い破られたのに、イノセンスがその傷口を塞いで護っていた。
六幻に貫かれたときも、またイノセンスが護ったのだろう。

「護る、か…」
「神田?」
「いや…」

―――――俺には、異様な執着に見える。

とりあえずどこか寝かせられるところへいこうと彩音が言うが、背後で不穏な気配を感じた。

『14番目…』
「…諦めが悪いね」
「逃げた所でどうせモヤシを追ってくるか」

ユキサはそのままモヤシを見てろと言って、神田が立ち上がる。
彩音は後方支援で、不二は前へと出た。

「全滅させる」

3人がイノセンスを構えた。
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