第23章 第二十二話 アルマ・カルマ
『キミのおかげかな。ひとりだったらどうなってたかわからない…』
アルマのイノセンスがユウの体を貫く。
悪くない…。
おまえは、何も悪くねぇよ、アルマ…。
「ユウ…キミなら分かってくれるよね?」
―――――一緒に死のう。
何故、こうなった
「ぼくらが生きている限り、人間共は悔い改めない」
みんな、世界を守りたいんだろ
「聖戦に勝つ為、永劫奴らの道具にされ続けるんだ」
好きな奴を、守りたかっただけだろ
「守るべきものはもう何もなくなった」
ふわりと、ユウの目の前を花が舞う。
―――――待ってるね。ずっと…
ギュッとユウが目を瞑った。
瞬間、アルマの体へイノセンスを振り下ろす。
ユ、ウ…?とアルマが驚いたように呟いた。
「ごめん…俺は、生きたい」
―――――おまえを、破壊してでも…!!!
アルマ。
俺の、たったひとりの……。