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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第3章 第二話 マテールの亡霊


「まだ繋がらないのか?」

マテールの町が見えてくる。
神田の言葉にトマははい、と返事を返した。
ファインダーたちは結界装置を持っている。
生き残る事は可能だろう、という神田の言葉を聞きながら、4人はマテールの街へと降り立った。

「結界装置は…あそこです!」

トマが指を差した方向を見ると、その中には4人の姿が…。
結界装置は、マテールの亡霊を守るために使われた。
エクソシストが来るまでの間、自らの身を犠牲として。

ドォン、と近くから爆発音が響く。
まだ生きているファインダーがいると分かって、アレンは駆け出した。
それを見たユキサもアレンを追う。

「ウォーカー殿!ユキサ殿!」
「放っておけ。急がないと…結界がもたない」



ハアハアと逃げる1人のファインダー。
しかし先には道がなかった。
背後には2体のAKUMA。

アレンとユキサは急いでファインダーの元へと向かう。
ファインダーの目に、2人の姿が映った。

「…エクソシスト…っ」

手を伸ばしたファインダーに、ユキサはスピードを上げて手を伸ばす。
もう少し、あと少し…!!
だがその瞬間だった。

「っ…!!」

AKUMAの弾丸が、ファインダーに向けて撃たれる。

…ファインダーが居たその場所は、煙に包まれながら、崩れていった。

「うわあああああああ!!!」

アレンが叫ぶ。
発動したイノセンスで、AKUMAを引き裂いた。

ユキサはそれを見ながら、立ち尽くしていた。

…助けられなかった。私がもう少し早く動けていれば…。


「馬鹿が。考えなしに突っ込みやがって」

離れた所でAKUMAをアレンが倒したのを見ながら、神田はスラリと六幻を抜く。
イノセンスを発動すると同時に大きく飛んだ。

「災厄招来、界蟲『一幻』!」

技が繰り出され、AKUMAを貫いていく蟲たち。
AKUMAを倒した後、神田は近くに倒れているファインダーに声をかけた。
結界の解除コードを聞き出し、そのまま結界へと近づく。

「助けに来てくれたの…?」

これが…マテールの亡霊。
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