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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第17章 第十六話 ツインズ・ルーム


「ん…?」

大きな音が遠くから聞こえて、アレンたちは足を止めた。
後ろを振り返るが、暗闇が広がっているだけだ。

「…ユキサたち、遅いね」
「うん…ッ!?」

不二に返事を返した彩音が、苦しそうに胸を押さえてその場に倒れる。
まさか、と不二が彩音に駆け寄ると、彩音が苦しみながら涙を流していた。
初めて見る現象にアレンたちも心配して駆け寄ってくる。

「いや…やだ…!まさか、ユキサ…?神田…!?」
「え、彩音…?」

それって、どういう…とリナリーが呆然と呟く。
ハァハァと苦しそうにしながらも、言葉を紡ぐ。

「分からない…分からないけど…!」

神田とユキサが来ない。
大きな音が響いたタイミングでのこの苦しみは。

―――――2人のイノセンスが…消えた…?

「いや…いやああああ!!!」
「彩音っ…!」

ギュッと不二が彩音を抱きしめる。
ラビが彩音の肩に手を置いた。

「きっと、2人は大丈夫さ」
「じゃぁスキンがやられたっていうのかレロ?ノアは不死身だからやられるわけないレロ!」

ふふんと偉そうに言うレロに、ラビが息を吐いた。
今までは不死身だったのかもしれない。
けれどそれは、単にノアより強い人がいなかったからだとラビが言った。
うっ…とレロがバツの悪そうな表情をする。

「で、でももし生き延びていたとしてもあそこはいずれダウンロードされ次第消滅するレロ!」
「その前に必ず、扉を見つけ出しますよ」

今僕たちにできるのは、神田やユキサの言葉を信じて前を進む事です。
アレンの言葉に、周りが強く頷いた。

彩音と不二を除いては、だったが…。
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