• テキストサイズ

【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第10章 第九話 沈黙の棺


「うん。私たちもティエドール元帥と一緒に行くつもり」
「そっか」
「…アレンたちにも、大事な任務があるんだよね?」

彩音が問いかけて、アレンがハッと思い出した。

「襲われた元帥は4人。あと1人残っている」
「師匠…」

そうだ、とティエドールが頷いた。

「ま、あいつがすんなり護衛を受け入れるとは思えないけど」
「あ、でも…師匠の居場所の検討が、全然つかなくて」

なんだ、そんな事かとティエドールが小さく笑った。

ティムキャンピーには自分作った者の居場所を探知できる能力がある。
さあ行きなさいとティエドールが促すと、ティムキャンピーがぱたぱたと飛んだ。
キョロキョロとしてティムキャンピーが、東を向いて止まった。

「…我々は、負けたわけじゃない。伯爵との戦いは、これからだ」

はい、としっかり頷いたアレンとリナリーを見ながら、ユキサも海を見た。
陽が昇り始めた地平線を見つめ、目を細めた。



「いってきまーす!!」
「アレン、リナリー!またね~!」

手を振る2人に彩音が叫び、ユキサたちも手を振った。

「やっと行ったか…ったく、手のかかる」
「いや、これからさ。彼らの前には、長く大変な道が広がっているよ」

―――――きっと。

ティエドールの言葉と共に、辺りに柔らかな風が吹く。



「さあ。私たちの旅もこれからだ」
「はい」

歩き始めたティエドール、神田、マリに続いて、ユキサたち3人も歩き出した。
/ 519ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp