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【Dグレ夢】TRICOLORE【長編】

第10章 第九話 沈黙の棺


薄暗い用水路で、神田と彩音が息を整える。

『結局、バラ…になっ…ジャン』
「想像以上に、敵の数が多い」

ゴーレムから聞こえてくるのはデイシャの声。
傍にはユキサもいるようだった。

『あー…、…ら、減っ……』
「あ?」
『音が悪いな、デイシャ』
「お前ら、今何処にいる?」

マリの元には不二がいる。
一同は神田と彩音、デイシャとユキサ、マリと不二という組み合わせで離れてしまった。
大きな塔から東に3キロほどの位置にデイシャとユキサ、西に5キロほどの位置にマリと不二。
神田と彩音は南にいる。

『長…夜に…、りそうね』
「…集まろう。10キロ圏内ならゴーレム同士で場所が辿れる」

了解、とそれぞれが返事を返した。
デイシャたちと神田たちがマリたちの元へ集合ということで話が決まった。
時間は、と聞いた不二の言葉に、神田が答える。

「夜明けまでだ!!」
「ッ!!」

水の中から現れたAKUMAに、2人は武器を構えた。



「聖人ノ詩篇<ノエル・オルガノン>!!」
「すごい…」

マリの糸に絡まったAKUMAたちが次々と爆発していくのを見て、不二が声を漏らした。
不二!とマリから呼ばれ、背後に近づいた気配に、不二はくすりと微笑む。

「遅いよ」

『麒麟落とし』

ぽつりと呟いた不二がAKUMAの攻撃を華麗に避けて、空高く飛び上がる。
落下の勢いのまま、AKUMAをグングニルで串刺しにした。

マリには見えてはいないが、音だけで凄まじい威力だと感じ取れた。

「お前も、やるな」
「ふふ、お褒めに預かり光栄だよ」
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