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記憶が亡くなる前に

第7章 二つに分かれた運命


コラソンは暗号化された文書を読み解き、近くに待機している海兵と合流することになった。

約束の時間まで30分。

これはドフラミンゴが船を出航させるまでの猶予みたいだった。

その頃シオンはローと話していた。

「なんだよ。改まって呼び出して。」

「いや、特にはないけど。」

「はぁ?」

ローはため息を吐いて、海を見た。

「ねぇ、ロー。」

「ん?」

「コラさんのことさどう思う?」

「あいつ?コラソン…。いや、俺はなんとも思わねぇな。あんなドジ。」

「…そっか。」

「なんでだ?」

シオンはなんでもないと首を横に振る。

「ちょっとね。」

「なんだお前、変なやつ。」

「そうだね…変だね。」

シオンは困ったように笑った。
その笑顔はどこか、コラソンの笑い方に似ていた。


「さてと、そろそろ出発するんじゃない?
船に戻ろう?」

シオンは立ち上がりおしりをはたいた。

「あ、あぁ。そうだな。」

ローも立ち上がった。
2人は船に戻り、出航の準備をする。
シオンは一通り荷物をまとめて誰も見てないうちにこっそり船から降りた。
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