第9章 愛して《ドンキホーテ・ドフラミンゴ》
部屋は2つベッドが用意されており、とても綺麗に整えられている。外からは海が見えていて、月の光に照らされてキラキラと光っている。
綺麗…と声を漏らせば、ドフラミンゴがクククっ…と笑った。
「ここにいる時点でそんな純粋な心を持っていないだろう」
『失礼な。海を綺麗と思う心はまだ死んでいません。』
ドフラミンゴは一瞬黙り再び笑い出す。
何がおかしいのか分からないリンは再び海に視界を戻す。
『本当に…今夜は満月だし、月が綺麗…』
「お前それ狙って言ってるのか?」
え?と思いドフラミンゴの方をむくと、いつの間にかリンの後ろにいる。思わず後ずさりするが腰に手を回され逃げられない。
「狙って言ってんなら満点なんだがな」
そういいドフラミンゴは静かに唇を這わせた。