第3章 death デス
"旅禍…?"
"そう。かなり腕が立つみたい…。霉李ちゃんも気をつけてね?"
"わかりました"
───
先刻副隊長である雛森と交わした言葉を思い出した
『オレンジ頭の大刀使い…』
それは呟いた特徴に一致する人物、旅禍が目の前に居たからだ
『斑目三席…』
戦闘態勢に入る旅禍の足元を見れば気絶している死神が目に入る
その死神は戦闘部隊である十一番隊の第三席斑目一角
『腕が、立つ…ねぇ』
霉李は目線を上げ旅禍を見た
『…』
「…」
互いに目を逸らさず気を緩めず
出来上がった静寂を割いたのは旅禍の方だった
「アンタは誰だ」
『…』
霉李は目を細めた
後、踵を返した
「あ?なんだったんだアイツ」
『あれが』
黒崎一護…
惣右介が欲しい人間
そして__
『大したこと、ない』
惣右介に比べれば
雲泥の差