第8章 呪霊の体液
「傑と一緒の任務すごい久しぶりだね!何か懐かしいなぁ」
「そうだね、高専卒業してからはほとんど無かったからね」
「傑も悟も誰かと任務組むことほとんどないもんね」
「数ヶ月前に七海と組んで以来かな。1日で山一つ分の呪霊を祓えっていう無茶な任務だったよ」
「すごい任務内容だね…傑と七海君じゃなきゃ絶対無理だよそれ」
「さすがにあの時は疲れたよ、七海はこの任務決めた人は馬鹿なんですかって言ってたしね。まぁそれ決めたの悟だったんだけど」
「え?悟が決めたの?でも悟ならそんな無茶振りやりかねない」
「呪霊自体はほとんど低級で数祓えば良いって感じの任務だったかららね。どうせ悟のことだ、体力のある私達に適当にやらせば良いとでも思ったんだろう。それにしても1日で終わらせろとは悪意しか感じなかったけれど」
私の隣で呆れたように笑った傑は、学生時代から相変わらず悟に振り回されているようだ。
そんな私と傑の今日の任務地は、眠らない街歌舞伎町。時刻は深夜0時というのに人が絶えることはなく煌びやかに賑わっている。