第27章 こんなにも君が好き
「…へ?」
「ねぇ、ヒナ」
「…うん?」
私の名前を呼ぶその声は、どこまでも甘くそして優しい。
だからだろうか、余計に思う。
私達の生きる世界は、決して明るいモノなんかでは無いけれど。それでもあなたと一緒ならば、それはきっと幸せな未来に違いないから。
だってどうしようもないほどに、こんなにも君が好きだと、心底愛おし気にこちらを見つめてくれるのだから。
悟は、するりと私の頬を撫でるとうっとりとその綺麗な碧色の瞳を細め甘い声で囁いた。
「愛してるよ。わけ分かんなくなるくらいに、ね」
美しく、どこまでも最強な五条悟のこんなにも緩み切った顔を見られるのは、きっと世界中を探しても私だけだろう。
間違いない。
あなたを好きになって心から良かった。
だから、私は笑顔で微笑むんだ。
悟、あなたが愛しいと。
これから先もずっとずっと
永遠に。
【end】