第24章 結び
「ったく、こんな日まで働かせるとか呪術界どうなってんだよ」
「申し訳ありません、あと5分で到着予定ですので」
「傑の方はもう終わったって?」
「夏油さんからは先ほど終わったと連絡が来ました。五条さんも本家の方から急ぎ準備へ向かうようにと先ほど連絡が…」
「あー、結婚式の日まで任務とか本当ふざけてんな。間に合わなかったら呪術師辞める所だったっつーの」
バックミラー越しの伊地知が申し訳なさそうにこちらを覗き込んでいるのが見える。
今日は僕とヒナの結婚式当日だ。
それなのにも関わらず、朝から任務任務任務。なんなら結婚式に間に合うように出発したのは朝の4時。
5件の任務をこなして今は朝の7時。式は昼の12時からだ。
幸い睡眠時間をあまり必要としていない僕に、早朝任務だからと言って眠気などは襲って来ないが、結婚式当日に婚約者を置いて仕事に行く馬鹿が何処にいるんだっつー話しだ。