第23章 最強の看病
そんなこと言って、悟の方がよっぽど色気がたっぷりでいやらしい。
濡れた髪は軽くかき上げられており、頬に伝う水滴は妖艶さを演出している。まさに水も滴る良い男。
私の背中を支えていた悟の手はスルリと伸びて来ると、そのまま腰回りをグイッと引き寄せ体を密着させた。
その瞬間、ゴリッと言うものが私の脚の間に何かふれ、少ししてそれが何か気が付き思わずボッと頬を染める。
「あー、ごめんね。これは気にしないで、生理現象だから。今日はもちろん無理させるつもりなんてないし」
少しばかり気まずげな表情を見せた悟は苦笑いをして小さく笑った。
悟の言う生理現象とは、今にも破裂しそうなほど大きく張り詰めたソレの事だ。こんな風に裸でキスをし合っていたらそうなるのも当然で…
「…しないの?」
「え?」
「今日はしないの?」
「…するわけないでしょ。君数日前まで腹に穴あいてたんだよ?」
「だけど、私はしたい」
「は?」
悟は私の言葉に心底驚いたようにして大きく目を見開く。
「したい、悟とえっち…だって、ずっと悟に触りたかった。それに今は少しでも私のそばにいたいって言ったのは悟でしょ?」