第23章 最強の看病
真っ赤に染まる私を悟は楽しそうに眺めると、スルリと頬に触れ…そしてそのまま手をそっと下へと移動させていく。
それは、首筋を通り胸の間を通りそして腹部へと止まるとピタリと動きを停止させた。
次の瞬間、カバっと悟によって両手で持ち上げられ、悟の脚の間に座っていたはずの私は今度は脚の上へと座らされる。
悟の視線は私の顔ではなく、腹部を眺めたままだ。その眼差しはどこかとても真剣で…そしてゆっくりと顔を近づけてくると私の腹部へとキスを落とした。
そこには今回の呪いによるアザ模様がある。
赤黒くただれたそこは、誰がどう見てもグロテスクで見ていて気持ちの良いものではない。それなのに悟は、そんな醜い私の部分ですらも愛おし気に、そして優しい瞳を向けてくれる。
あぁ、なんてこの人の愛は大きいのだろう。
きっとこの先、私にはどんな事が起こり得ても。どんな醜い姿形になったとしても、きっと悟は私を愛し続けてくれるのだとそう思える。