第22章 愛しい瞳
とろんとした悟の瞳は甘く潤みまるで砂糖菓子のようだ。
久々に触れ合い互いを確かめ合うようにして唇を重ね、そして何度も抱きしめあった。
「僕、今日はもう任務ないんだ。だから一緒にいられる」
「まだ夕方なのにもう終わったの?」
「速攻で終わらせて来たんだよ」
にこりと微笑む目元には、かなり深いクマが出来ていて、色白のせいかそれが凄く目立っている。相当無理をしたのは目に見えてわかった。
「悟、今日はもう家に帰って休んだら?クマがすごいから心配だよ。私が心配かけちゃったのがそもそもの原因だとは思うけど…今度は悟が倒れないか不安」
するりと目元を撫でながら心配気に彼を見上げれば、悟は少しばかり眉間にシワを寄せるとムッとしたようにいじけた顔を見せる。
「…悟?」
「ヒナは僕と一緒にいたくないの?離れたくないって思わないの?」
「…もちろん一緒にいたいし離れたくないよ?だけど…悟本当に疲れた顔してるから休んでほしくて」
「君と離れたら休まるものも休まらないの!分かってよ。今日はヒナを抱きしめて眠りたいんだよ」