第15章 隠れた気持ち
「あ〜明日からは夢にまで見た両思いラブラブ生活かぁ、幸せだね♡」
とりあえず、嫉妬についてはこれからお互いの線引きを擦り合わせていこうなんて思いながら「うん、幸せだね」と微笑めば、悟は心底嬉しそうに笑顔を見せたあと、たっぷりと甘いキスを降り注いでくれた。
うん、幸せだ。
初めての恋。
初めての恋人。
恋人を通り越してすでに婚約者だが。
だけれど、それでも明日から始まる毎日は、自分にとって今までとは違ったモノになるに違いない。
お互い忙しい身ではあるが、婚約者になってからというものグッと距離が近づいた。きっとこれはからそれ以上に距離が近づき仲良くなるだろう。
そう思えば、隣にいる彼を目一杯抱きしめながらゆっくりと瞳を閉じた。どうやらいつの間にか眠気に襲われていたらしい。きっと最近働き詰めで寝不足だったのもあるだろう。それにプラスして先ほどまでの熱く甘い行為の後だ。
私は隣にいる悟の香りに包まれながら
「おやすみ…ヒナ、愛してるよ」
甘い声を耳の遠くの方で聞きながら、そっと意識を手放した。