第11章 甘い休暇
「うん、そうだねぇ」
「え?泊まるってこと?」
「そうそう、泊まるってこと。初デートでお泊まりとかどうなんだろってさすがの僕も思ったんだけど、よく考えたら僕達一緒に住んでるし今更じゃない?と思ってさ。本当は温泉とか行きたいんだけどまぁ忙しくて無理でしょ。だけど次いつ休みが合うかも分からないし、せっかくだからお泊まりしちゃおうと思って」
「わぁ、それは随分急だね。私何にも準備してきてないよ?」
「大丈夫大丈夫、何でも揃ってるから!たまには違う雰囲気の所で一緒に寝るのも良いよね〜」
「なるほど、違う雰囲気」
「しかもここのホテル水族館も入ってるんだよ。ヒナ好きでしょ?」
「水族館?行きたいっ。私が水族館好きだってよく覚えてたね」
「もちろん覚えてるよ〜、ヒナのことなら何だって覚えてるからね僕」