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【呪術廻戦】こんなにも君が好き

第10章 特級呪術師




「ごめんごめん、待った?」



「ソイツはッ」



「見学の虎杖悠仁君と、椿ヒナさんです」



「富士山!!頭富士山!!先生俺10秒前まで高専にいたよね。どーなってんの?」



「んー、トんだの」



全く悟は今の状況を説明する気がないなと思いながらも、口を挟む状況でない事は理解できる。



というよりこの人形呪霊…なんで普通に話しているんだ。こんな呪霊見たこともない。しかもきっと恐ろしいほどに強い。特級の中でも信じられないほどの力を感じる…



「何だそのガキと女は、盾か?」



「盾?違う違う。言ったでしょ見学だって。今この子に色々教えてる最中でね。まあ、君は気にせず戦ってよ」



「自ら足手まといを連れてくるとは愚かなだな」



「大丈夫でしょ、だって君弱いもん」



一瞬の間が空いた後、人形呪霊は信じられないほどの熱気を放つとビリビリと肌が焼けるような呪力を一気に放出する。バッと悠二君を見ればガタリと小さく肩を揺らし冷や汗をかいていた。



「舐めるなよ小童が!!!!そのニヤけ面ごと飲み込んでくれるわ!!!!」




ゴクリと唾を飲み込む。もしも1人の時にこんなバケモノと出くわしていたらきっと一瞬で命を落としていたに違いない。それでも何処か安心を持ってこの場に立っていられるのは。




「大丈夫、僕から離れないでね」




ポンっと私と悠二君の頭に手を置き、ニヤリと余裕気に笑った悟が優しい声を出したからだと思う。



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