第9章 嫉妬とやら

流れるようにスルリと服の中に差し込まれた悟の手は、プチっという小さな音をたてた。



「何の音？」と思った時には彼の少しだけひんやりとした冷たい手が、私の膨らみに触れていて「ひゃっ」と全く色気も何もない声が漏れ出る。



慌てて目の前の悟を見上げれば、悟は「大丈夫だよ」と言わんばかりの優しげな瞳で私を見下ろしていて、私はうるさくなり始めた心臓を誤魔化すようにしてぎゅっと拳を握りしめた。



うん、そうだよ、大丈夫。相手は悟なんだよ、いつだって私を1番に考えてくれる悟なんだ。大丈夫。



もちろん緊張はするけれど…なんなら心臓が口から飛び出しておかしくなってしまいそうだけれど…だけど大丈夫。



そっと私のふくらみに触れていた悟の冷たかった手はいつの間にか熱を持ち、そのままそっと撫でたあとやわやわと優しく揉みしだく。



「…ふっ…ぁ…」



思わず小さく漏れてしまった聞いた事もないような色を含んだ自分の声にカッと顔を赤く染めれば、悟は嬉しそうに目尻をさげながら「可愛い」と耳元で色っぽく囁いた。



いつの間にか硬くなっていた膨らみの先端を、彼は弄ぶようにして弾きながら器用に胸に甘い刺激を与えていく。



「…んっ…ふぅ…」



その感じた事もないような感覚に、ふわふわとした浮遊感さえ感じるような甘い刺激に…思わず眉を歪ませれば悟は慣れた手つきで私の頬を撫でると甘いキスを落としながらビクビクと震える蕾を摘む。