第29章 ◆ 助けたい君 ◆ 夢主視点 ◆ ④ ◆

私は走っていた







ジジィと話している途中で治まった覇気










あれ程の覇気に一体どれだけの人が耐えれるだろう






ってかあの覇気が赤髪のシャンクスのものだとしたら
相手は海軍でしょ？絶対！







あの人たち⋯まだウタちゃんの事
捕まえようとしてたのかな






懲りないねぇ



















そんな事を考えながら走っていた










そしてさっきまで戦っていた所が見えた














さっきまで戦っていた場所









そこはライブ会場











近くの建物の上に立って海軍が帰るのを見ていた









少し離れた所で人の気配がしたから
目を向ければ白い女の人が立っていた








目が合ったが女の人は何も言わず目を逸らして立ち去った












こっちに何もしないなら深追いはしない







私も目を逸らし捜し物を探した



















































足早に帰る人たちの中に






探していた人を見つけた













離れていたのに







その人は私が来るのが分かっていたのか












驚きもせず








ただこっちを見ていた












数秒か数分か







どれぐらいの時間が経ったか分からない












実際はそんなに経ってないはずなのに





目が離せなかった
















私とその人の間に鳥が飛び立って視線が一瞬離れた









鳥のおかげか


現実に戻された気がした