第19章 ◆ バレンタイン② ◆ 夢主視点 ◆

ロー）「…お前、怒ってたんじゃねぇのか」

「え？怒ってないよ？」




怒る？なんで？



ローの言葉に思わず目を丸くしてしまった





ロー）「怒っているから船から降りて来たんじゃねぇのか？」

「え？違うよ」

ロー）「ならなんで船から降りたんだ？」

「…う"ぅ"…えっと、なんと言うか…」

ロー）「？」






私は思わず視線を泳がせてしまい抱えていた膝に顔を埋めた






「怒っては、ない…怒っては…」

ロー）「…」

「なんと言うか…その…別に、分かってたのに…」

ロー）「は？」

「ローがモテるの…分かってたのに…」

ロー）「…」

「あんな、抱き着かれたのだって…初めて見た訳じゃないのに…」

ロー）「…」

「今まで、ローの事、いっぱい女の人に声掛けられてたのだって…知ってたのに…」

ロー）「…」

「最近のロー…私に、隠し事してるから…モヤモヤってして、変な感じになった」

ロー）「…」

「この島で、何かやってたんでしょ？それが何か知らないけど…なんか、自分の中で変な感じになって…少し頭を冷やそうと思って…意味わかんないね、ごめん…」

ロー）「謝るのは俺の方だ…悪かったな…不安にさせた」







ローの言葉に思わず肩が少し跳ねた



私はゆっくりローに目を向けた