第55章 カカシ相談室
カカシ「俺は何もしてないよ。でも、良かったね」
これは、近々新しい下忍カップルの登場かなと、カカシはニヤリと笑みを浮かべる。
そのあかつきには、それはもう盛大にシカマルをからかいに行かなくてはならない。カカシはそれに全身全霊で挑むつもりだ。
カカシ(よし、アスマも連れて行こう)
なんなら、シカクも同行して欲しいぐらいだ。
いや、そうだ誘ってみよう。きっと十中八九、快く同行してくれるだろう。
そんな楽しみに、ニヤニヤと含み笑いを浮かべていれば、キリの声が耳に入る。
キリ「カカシさん、私」
カカシ「うん」
晴れ晴れとした顔でにっこりと笑うキリに、カカシも笑顔で返答する。
キリ「この気持ちには蓋をします」
カカシ「うん、頑張って……え?」
キリ「はい。すぐには無理かもしれませんが、頑張ります」
カカシ「え、いや待って。今キリなんて?」
キリ「え?」
カカシ「え?」
互いにぽかんとしたまま、顔を合わせる。キリは小首を傾げながら復唱してくれた。
キリ「……? 私はこの気持ちに蓋をする事に決めました。すぐには無理かもしれませんが、頑張ります……?」
カカシ「えぇぇぇぇぇ待って待って、ちょっ、なんで今の流れでその答えになったの?」
もうカカシには、完全に公認カップルになったシカマルとキリの姿があったというのに。
どこをどうしたら、その結論が出て来たのか。