第41章 弱み
シカ「あの女に負けっぱなしじゃいられねぇ。後ろは俺に任せろ。俺だってそう簡単にやられるつもりはねーしな。でも、どうしても無理そうな時は、ちっと手ぇ貸してくれ」
にっと笑って、キリの手をとり、ぐっとキリの体を引っ張り上げる。
キリ「……もし、その無理な時に私が気付かなかったら?」
シカ「お前ならどんな戦闘中でも気付くだろ。そのあたりは問題ねぇよ」
キリ「でも、もし前にいて、私が……助けに入るのが遅くなってしまったら……」
シカ「その時は、助けが来るまで粘る」
シカ「それよりもお前がやられて、キリ抜きで戦う方がよっぽどきついっての」
「な?問題ねーだろ」と、悪戯に笑いかけられて、キリも困り顔で頷けば、シカマルはニヤリと笑みを浮かべた。
シカ「親父に言われっぱなしで黙ってんのも癪だ。やり返そうぜ」
「作戦会議だ」と、地面にガリガリと思い付いた策を書いていくシカマルの隣に、キリも肩を並べた。
…………………………
本部から戻ったシカクは、キリたちとの修業を再開させる。
シカク「ほら、連携甘ぇぞ」
シカクのいない間、シカマルが上手くキリのフォローに入ったのだろう。
息がつまるようなキリの戦い方は、以前と同様までに動きが戻っていた。