第5章 柱合会議
那田蜘蛛山での一件の後、元々予定されていた柱合会議が時期を早めて行われる事となった。
いくら事情があるとは言え禰豆子の話は柱には承認されていなかったために裁判が開かれる事になり、那田蜘蛛山での仔細報告等も行われるらしい。
それに伴い名前の柱への昇格も早まり、名前は産屋敷家に呼び出されていた。
先程酷い怪我をした炭治郎が拘束されながら鬼殺隊本部、産屋敷邸に運ばれていくのを見た。
すると背後から声を掛けられる。
「名前ではないか!!久しいな!!」
『煉獄さん、お久しぶりです』
そこには炎柱の煉獄千寿郎が立っていた。
以前は任務に同行する事があったが最近は無かったため、久しぶりに顔を合わせた。
「聞いたぞ!柱になるのだな!」
『はい、先輩方に遅れを取らないように頑張ります』
「堅くならなくても良い!!我々は名前の力を知っている!!共に頑張ろう!!」
煉獄はそう叫びながら会議の行われる中庭の方へ歩いていった。
その姿を追うように小走りで名前に声を掛けてきたのは恋柱の甘露寺蜜璃だった。
「こんにちは!名前くん!元気だった!?」
『甘露寺さん、元気ですよ』
「前に一緒に任務行ったのいつだっけ??寒かったから……」
『ふた月ほど前かと』
「そうそう!あの時はほんと助かったわ!」
甘露寺は久しぶりに名前と会えたのが嬉しいのか名前の手を取って思い出話を始める。
少し話した所で、柱合会議まで時間が迫っているので話を戻した。
「柱昇格おめでとう!!名前くんなら必ず柱になるって思ってたから嬉しいなぁ!」
『ありがとうございます』
中庭の方から柱達の話す声が聞こえる。
どうやら炭治郎や富岡の処遇について集まってきた柱達で話し始めているようだった。
「あら、みんなもう集まってるみたいだわ、行かなきゃ」
『甘露寺さん、俺も行ってもいいですかね』
名前は柱合会議に居ればいいのだが、炭治郎の裁判がやはり気になってしまい甘露寺に聞く。
「まだお館様もお見えになってないし大丈夫だと思うわ……早く行ってみましょ!」
炭治郎の心配をしつつ名前は甘露寺の後を追った。