Smile Again ~君の笑顔をもう一度~【短編集】
第4章 ALCHIMISTE*鋼の錬金術師*エドワード・エルリック
エドワードside
ったく…心配かけやがって…。
「ねえ、エド」
エ「んあ?」
「言ってない事ってなに?」
エ「ぶっ!!」
いいい、言ってない事!?
エ「おお俺そんなの言ったっけか?」
「言ってた言ってた」
やべえ…マジやべえよ…絶体絶命だぜ俺…。
ア「…じゃあ僕が代わりに言うよ」
エ「アル!?」
「ホント?なに?」
ア「兄さんはね………」
言え…!
言うんだ俺…!!
このままアルに代弁されてたまっか!!
ア「兄さんは#NAME1#が――「好きなんだよバカ!!」」
「は!?」
エ「はぁ…はぁ…」
呆然とする#NAME1#。
みるみるうちに赤くなる#NAME1#の顔で、俺の頭は一気に冷えた、
エ「あ、い、いやその」
「本気…?」
今度はこっちが唖然。
誰がこんな場面で冗談なんざ言うんだよ。
エ「ったりめーだ、バカ」
#NAME1#side
…………。
まさかのエドの告白。
え、良いんだよね…私…。
返事しちゃって良いんだよね?
「え、エド!!」
エ「な、なんだよ」
私も、と言えばいいものを、どうしても口が動かない。
代わりにでてきたのは…。
「…等価交換」
エ「は?」
「エドが私と居てくれる限り、私もエドについて行く」
ああもう。
錬金術師ってこれだからヤダ。
なんでもかんでも等価交換で考えちゃう。
でもまあ…。
エ「…バカ。…離れるわけないだろ。だからお前も一緒にいてくれよ」
「うん」
こういうのも…悪くないかな。
完