第1章 over the moon
安室side
夜はいくつも恋を作るもの
今宵もそんな眠れない気まぐれ天使達が舞い降りた。
月を見ながら僕はため息をついた。
今日は7月7日の七夕。
世間では家族や、恋人と楽しく過ごしてると思うと無性に寂しい
僕は寂しさを紛らわす為に、ヒロが教えてくれたギターにのせて彼を思いながら歌った。
ギターを弾き終えた途端。寂しさが急に襲うのだった。
しかし、この時は気づいていなかった。月なども飛び越える程の幸せを感じる奇跡が起きる事に。
そんな幸運を僕が握りしめてるなんて……。